西加奈子さんの本が好きです
先日、本を二冊買いました。
彼女のエッセイは大阪弁でくだけていて陽気で、読むと明るい気分になりますが、小説は必ずしもそうではなくて、悲しさや切なさがぐっとこみあげてくるのです。
西加奈子さん、と言うと最初に思い浮かぶのは「優しさ」です。
誰も傷つけない、あざ笑ったり、非難したりしない。
私は勧善懲悪ものが苦手で、それは、悪者と呼ばれる人にも必ず何かそうなった経緯があると思うからなのですが、彼女の小説にもエッセイにも、そういうものがないと感じます。
『白いしるし』の最後の方に、こんな表現があります(読んでいない方ごめんなさい)。
「瀬田の想いが、塚本美登里の想いが、間島昭史の、私の想いが、どうか救われますように。その先に、光がありますように。願った。願った。」
誰も、悪くない。みんなが、それぞれに、素敵な道を歩めますように、と。
彼女の書く文章は、優しいなって思います。
これだけ書いておきながら、直木賞の『サラバ!』はまだ読んでいないんですよね・・・(苦笑)
購入したばかりの2冊を読み終えたら、本屋さんに向かおうと思います。